MCUは必要に応じて、特定のカンファレンスに予め利用可能なメディア・ポートの割り当てを行うことができます。この機能により、該当のMCUが他に多数の参加者による別のカンファレンスに同時に使用されても、特定数の参加者が該当カンファレンスに参加できることが保証されます。
MCUにて利用できるメディア・ポートのタイプは、ビデオ・ポートとオーディオのみのポートの2つになります。
ビデオ・ポートとはコール時にビデオカンファレンスのエンドポイントにより使用されるポートを示します。つまり、ビデオ・ポートにはビデオ及びオーディオのストリーム(双方向による)が含まれ、利用可能なビデオ・ポート(以下を参照)の数はMCUが同時に維持できる"ノーマル"のビデオ・コールの数を意味します。
MCUはビデオ機能装置にビデオ・ポートを、オーディオのみの装置にオーディオのみのポートを通常割り当てており、一般に、カンファレンスでの各エンドポイントはビデオ・ポートもしくはオーディオのみのポートを利用することが可能です。
ビデオ機能装置がオーディオのみのポートが利用できるカンファレンスに参加する場合、MCUは参加者が他者を聞くことができるオーディオのみのポートを割り当てて、カンファレンスに自分の音声をのせることはできますが、MCUによりビデオも一緒に送信されることはありません(また、その時に受信ビデオは使われません)。単なる電話のように、オーディオのみの装置でビデオ・ポートが使用できるカンファレンスに参加する場合、MCUは音声機能も含むビデオ・ポートを割り当てます。 割り当てられたビデオ機能は使用されませんが、オーディオ装置はカンファレンスでノーマルとして参加することができます。但し、VNCに関しては例外となり、ビデオのみのプロトコルのため、MCUによりVNC接続でオーディオのみのポートを使うことは許可されません。
カンファレンスのストリーミングにはビデオ・ポートが必要です。ビデオ・ポートが利用できない場合には(もしくは、予約モードで予め割り当てられていない場合)、該当カンファレンスをストリームすることはできません。ビデオ・ポートがカンファレンスのストリーミングの目的で割り当てられた場合、ストリーミング・ビューアが何名であっても、またいかなる利用可能な組み合わせのビット・レートでも、ストリーミング経由でのカンファレンスを閲覧することができます。
利用可能なメディア・ポートの総数に関しましては、それぞれのプロダクトシートをご覧下さい。
MCUメディア・ポートがどのように割り当てられているか、またどのオプションや設定が利用可能か、 カンファレンスの設定ページに記載されている通り、メディア・ポートの予約設定によりコントロールされます。
メディア・ポートの予約設定が無効とコンフィグレーションされている時に該当ボックスが稼動するモード、及びMCUがデフォルトで使用する場合のモードとなります。これにより、各カンファレンスで使用できるビデオ及びオーディオのみのポートの数の最大値を特定することができます。この制限はオプションとなり、デフォルトでは無制限です。
設定制限は最大値に限定され、特に制限を設定することで最大値の参加者が該当カンファレンスに参加できることを保証するものではありません。アクティブのカンファレンス全てに対して設定された制限の合計値が、MCUで利用できるポート総数を超えることは十分にあり得ます。
メディア・ポートの予約設定が有効と設定されている時に該当ボックスが稼動するモードです。これにより、各カンファレンスは予約するビデオ・ポート数及びオーディオのみのポートの数で設定されます。幾つかの方法により、予約なしモードで設定された最大ポート数とは、以下において値が異なります。
設定されたポート予約を確定するために、MCUは与えられた時間において予約されたポート数が総メディア容量を超えないようにする必要があります。これにより、カンファレンスがスケジュールされた時、もしくは設定が変更された時にあるレベルのリソース不足の探知を必要とします。
2つのカンファレンスが同時にアクティブになった場合にはリソース不足が起こることが想定されます。カンファレンスのスケジュール操作を確定する場合、MCUは同時にアクティブとなりうる他のカンファレンスによるポート予約の最大数を探し、変更されたり、追加されたりする該当カンファレンスにより要求されたポート数を確かめます。例えば、MCUが総数で20個のビデオ・ポートが利用できる場合、オーバーラップでスケジュールされていると、各15個のビデオ・ポートが必要となる2つのカンファレンスを設定することはできません。
特定の時間に開始し、特定の時間に終了する(もしくは、永久の場合の)カンファレンス等シンプルなケースにおいては、カンファレンスのリソース不足を簡単に見つけることができます。リピートを含む複雑な場合には、ポート予約はMCUがカンファレンスの各リピートを保証する場合にのみ許可されます。例えば、カンファレンスが毎月第二月曜日の08:00 - 10:00に開催されるとすると、毎週月曜日09:00 - 09:30に開催と設定されたカンファレンスと、実際は4週か5週に一度リソース不足となるだけだとしても、予約はできません。
一般に、利用できるMCUメディア・ポートの最善使用法としては、必要以上にカンファレンスのスケジュールを設定しないこと、またリピートも、終了日もしくは番号等で可能な限り制限することが必要です。
カンファレンスのスケジュール設定もしくは既存カンファレンスのポート予約を変更する場合、MCUは問題となる該当カンファレンスの開始時間、期間、及びリピートのパラメータをベースとして予約できるポートの最大数を知らせてくれます。
上記の通り、ポートの予約は予約モードで行い、各アクティブなカンファレンスはビデオ・ポート及びオーディオのみのポートの数で値を設定する必要があります。そのため、各アクティブなカンファレンスの設定が確定される必要があるため、予約モードの場合にはアドホックなカンファレンスは許可されません。
このことは、MCUの操作に対し、以下の影響があります。
MCUへ参加者がコールしてオートアテンダントに接続する場合、MCUはどのカンファレンスに参加するのかを、オートアテンダントメニューより参加者が選択してから判別します。
予約なしモードMCU. では、オートアテンダント接続では現在使用されていないビデオもしくはオーディオのみのポートを利用します。メディア・ポートが全て使用されている場合には、エンドポイントの接続はMCUによりドロップされます。
予約モードでは、オートアテンダント接続は現在使用されていないビデオもしくはオーディオのみのポートを効率よく"借用"します。借用されたメディア・ポートはカンファレンスの参加者により使用されているメディア・ポートよりも優先順が下位であり、オートアテンダント接続が最後に残っているメディア・ポートを"借用する"場合には、他のエンドポイントが直接カンファレンスに接続して予約されたメディア・ポートを要求した場合には、接続がドロップされます。
通常、アクティブの接続がある場合、ポート予約モードの変更は推奨しません。変更モードの影響は以下の通りですが、必ずしもこれらだけに限りません。
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